20140503

Classic Hotel ”Shimakan”



伊勢志摩の観光の歴史の端緒になった志摩観光ホテル。通称 ”シマカン” である。
60年以上前の創業で、日本で初めて地の海の幸をつかったフランス料理を売りにしたリゾートホテル、そして関西の政財界の人間が集ったホテルとして知られている。 

  
 
  
  
    


 


 
  
 
昭和の巨匠、村野藤吾設計
作家、山崎豊子が常宿にしていたことも有るホテルで、”暖簾”、”花のれん”、”不毛地帯”、”華麗なる一族”などを執筆。 このホテルのメインダイニング ”la mer” は華麗なる一族の舞台にもなっている。 



アワビステーキや松阪肉を使ったフランス料理で名を馳せたこのレストランのもう一つの名物が海の幸カレーである。
  

 
  
  
嘗て、世界一贅沢な伊勢海老のスープを作ることが出来るレストランだと豪語していた。 その根拠は一日に600尾もの伊勢海老を消費するレストランは世界でもここしかないから、当然その伊勢海老スープは世界一というもっともなものであった。  
 
 

今は、とても一日に600尾もの伊勢海老を消費はできそうな栄華の面影もなくレストランも閑散としている。  とはいっても、濃厚で旨い。 この伊勢海老のビスクは現代的ヘルシー志向とは逆の油脂をたっぷり使った懐かしいクラシックフレンチ風。 
    
   
 


だしが効いた優しいマイルドカレーである。 
アワビや蟹がゴロリンと。  昔は伊勢海老の身もゴロンと入っていた記憶があって懸命に探したが見当たらない。

 
    


はたして、ここのカレーは旨くも諭吉一人に近い、おそらく日本でもっとも高価なカレーの一つである。

 
  
そのお料理の値段に相応しく、大蔵陶園の特注皿やchristofle のカトラリーが並んだ時代ももう昔。、今はNoritake に格下げされている。  まあ、皿やフォークを食うわけでもないが、コストカットが叫ばれ、弱っちくなった日本の姿まで映されているようであった。 


 

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