20131117

真っ当

  
 


 
 
「安くて旨い」

「安くて不味い」
 
「高くて旨い」
 
「高くて不味い」
 
一番悲しい食事は?と聞かれて 「高くて不味い」などと答えるのはちょっと人生経験が足りない。
困窮し、安い飯しか選択の余地なく、出てきたものを口に運び案の定不味い時。 そのなんとやるせないことか。 不味い飯に対してではなく、この選択しかできないこの己に悲哀を感じることまで想像すれば一番悲しい食事は?と聞かれて 「高くて不味い」などと答えよう筈がない。 

 


ここの鰻は高い。 が、旨い。 当たり前といえば当たり前、しかし真っ当である。
初めて行った頃と比べると倍の値段付けになってしまったのは残念ではあるけれど、店主と話していると二年ほど前より始まった食べログでの評価の急上昇に伴い目がけてくる客増え、店の改装含め高級店として売っていきたい風も見えてそういう変化を見るのもよいような気もします。  まあ、なんのかんの言っても選択に安心感を持てる。 これは意外と有り難いとおもうのです。

 
もうそろそろ鰻の新子最後の時期。  
このあとは大きくても皮が厚かったり(鰻の世界では「ひねる」といいます)してきますから今年は今でしょう。


____________________________

0 件のコメント:

コメントを投稿